ホテルにチェックインする|フランス語旅行表現

旅先で宿泊する際、ホテルのチェックインは最初の大事なやり取りです。フランス語圏では、予約の確認、パスポートの提示、支払い方法の確認などが求められます。
スムーズにチェックインを進めるためには、基本的なフランス語フレーズを押さえておくことが大切です。
この記事では、ホテルのフロントでチェックインをする際に役立つフレーズと、文法のポイントを丁寧に解説します。
会話例

Bonjour. J’ai une réservation au nom de Tanaka.
こんにちは。タナカの名前で予約しています。

Bonjour. Pouvez-vous me donner votre passeport, s’il vous plaît ?
こんにちは。パスポートを拝見してもよろしいでしょうか?

Bien sûr. Le voilà.
もちろんです。どうぞ。

Très bien. Vous avez réservé une chambre simple pour deux nuits, c’est bien cela ?
かしこまりました。シングルルームを2泊でご予約ですね?

Oui, c’est exact.
はい、そうです。

Comment souhaitez-vous régler votre séjour ?
お支払い方法はどうなさいますか?

Par carte de crédit, s’il vous plaît.
クレジットカードでお願いします。

Très bien. Voici votre clé. Votre chambre est au troisième étage.
かしこまりました。こちらが鍵です。お部屋は3階にございます。

Merci beaucoup.
ありがとうございます。
重要フレーズの紹介
フレーズ | 日本語訳 | 解説・備考 |
---|---|---|
J’ai une réservation au nom de Tanaka. | タナカの名前で予約しています。 | réservation(予約)とau nom de(〜の名前で)をセットで覚える。 |
Pouvez-vous me donner votre passeport, s’il vous plaît ? | パスポートを拝見してもよろしいでしょうか? | 丁寧な依頼表現。公式な場面で頻出。 |
Le voilà. | はい、どうぞ。 | 物を差し出すときに自然な表現。 |
Vous avez réservé une chambre simple pour deux nuits. | シングルルームを2泊でご予約ですね。 | réservé(予約済み)と期間・宿泊数を伝える表現。 |
Comment souhaitez-vous régler votre séjour ? | お支払い方法はどうなさいますか? | souhaiter(〜を希望する)、régler(支払う)。支払いを尋ねる定番表現。 |
Par carte de crédit, s’il vous plaît. | クレジットカードでお願いします。 | 支払い方法を伝える表現。 |
会話のポイント解説
J’ai une réservation au nom de Tanaka.
この表現は、ホテルやレストランで予約の有無を伝える際の基本フレーズです。
“une réservation”は「予約」という女性名詞です。英語の”reservation”と非常に似ていますが、フランス語では名詞の性に注意が必要です。
“au nom de”は直訳すると「〜の名前で」となります。「à(〜に)+le nom(名前)+de(〜の)」という組み合わせです。
ここでは前置詞àと冠詞leが縮約してauになっています。
Pouvez-vous me donner votre passeport, s’il vous plaît ?
“Pouvez-vous”は、動詞pouvoir(〜できる)の二人称複数形vous(あなた・あなたたち)に対する現在形です。
英語でいう”Can you”に相当しますが、vousを使うことで丁寧なニュアンスを出します。
“me donner”は「私に与える」、つまり「私に渡す」という意味です。代名詞me(私に)は動詞donner(与える)の直前に置きます。
そして、最後に“s’il vous plaît”(お願いします)を付け加えることで、フォーマルな場でも失礼のない依頼表現になります。
Le voilà.
“Le voilà”は、物を手渡す際の非常に自然なフランス語の表現です。
voilàは「そこにある」「どうぞ」の意味を持つ指示表現です。Leは渡す対象が男性名詞(この場合はpasseport)であるために使われています。
パスポート以外にも、女性名詞の搭乗券(la carte d’embarquement)なら“La voilà”、複数のチケットなら“Les voilà”と使い分けます。
Vous avez réservé une chambre simple pour deux nuits.
“Vous avez réservé”は、動詞réserver(予約する)の複合過去形です。
avoir(持つ)+réservé(予約した)で「あなたは予約しましたね」という確認になります。
“pour deux nuits”は「2泊分」。前置詞pourを使って期間を表します。
部屋の種類を変えて、以下のような表現もできます。
- une chambre double(ダブルルーム)
- une chambre avec salle de bain(バスルーム付きの部屋)
Comment souhaitez-vous régler votre séjour ?
この表現は、支払い方法を尋ねるときの丁寧なフレーズです。
Comment(どのように)+souhaitez-vous(希望しますか?)で「どのように希望しますか?」となり、régler(支払う)という動詞が続きます。
souhaiterは「希望する」の意味を持つ規則動詞で、丁寧な場面でよく使われます。
そして、réglerもホテルやレストランの支払い時に頻出の動詞で、「清算する」「支払いを済ませる」の意味があります。
まとめ
- avoir + 名詞:〜を持っている。→ J’ai une réservation(予約しています)
- au nom de + 名詞:〜の名前で。予約や注文の際に使う定番表現。
- Pouvez-vous ~ ?:依頼を丁寧にするための疑問文構造。vousを使うことでフォーマルなニュアンスに。
- 代名詞 me の位置:動詞の直前に置く。(例:me donner)
- voilà の使い分け:物を渡す際はvoilà。男性名詞・女性名詞・複数で冠詞を変化させる。
- 過去分詞 réservé を使った確認表現:Vous avez réservé ~.(〜をご予約ですね?)
- pour + 期間:宿泊日数や滞在期間を伝えるときに使用。(例:pour deux nuits)