最近のニュースについて話す|フランス語会話表現

友人や同僚との会話で、「最近こんなニュースがあったね」と世間話をするのはごく自然なことです。
フランス語でも、ニュースや時事的な話題を取り上げることで会話に深みが出て、自分の関心や考えを伝える練習にもなります。
このレッスンでは、「ニュースを見た?」「最近話題になっているのは〜」など、日常会話でニュースに言及する表現を中心に学んでいきます。
会話例

Tu as entendu les dernières nouvelles ?
(トゥ ア ザンタンデュ レ デルニエール ヌヴェル?)
最近のニュース、聞いた?

Non, pas encore. Qu’est-ce qui s’est passé ?
(ノン、パ ザンコール。ケスキ セ パセ?)
ううん、まだ。何があったの?

Il y a eu un gros incendie dans le sud de la France.
(イリヤ ユ アン グロ ザンソンディ ダン ル スュドゥ ドゥ ラ フランス)
フランス南部で大きな火事があったんだ。

Ah bon ? C’est grave ?
(ア ボン?セ グラーヴ?)
そうなの?深刻なの?

Oui, plusieurs maisons ont été détruites. Heureusement, personne n’a été blessé.
(ウィ、プリュズィユール メゾン ゾンテテ デトリュイトゥ。ウルズマン、ペルソヌ ナ エテ ブレセ)
うん、何軒もの家が焼けたけど、幸いけが人はいなかったよ。

C’est terrible… Il faut faire attention en été.
(セ テリーブル…イル フォ フェール アタンスィオン アン ネテ)
ひどいね…夏は気をつけないとね。
重要フレーズの紹介
Tu as entendu les dernières nouvelles ?|最近のニュース聞いた?
動詞 entendre(聞く) の複合過去 tu as entendu を使って、「すでに聞いたか」を尋ねる文です。les dernières nouvelles(最新のニュース)は、フランス語では「最近の話題」や「ニュース全般」を指し、特定のメディアに限らず、うわさ話や世間話にも使われます。
Qu’est-ce qui s’est passé ?|何があったの?
se passer(起こる) は再帰動詞で、「主語が何か出来事」であるときによく使われます。この構文は少し複雑で、qu’est-ce qui(主語が「何」)+ s’est passé(再帰動詞の複合過去)がセットです。
Il y a eu un gros incendie.|大きな火事があった。
Il y a(〜がある)を複合過去にした形 Il y a eu で、「〜があった」となります。un gros incendie は「大規模な火災」を意味し、gros はここで「大きな」「深刻な」ニュアンスを加える形容詞です。
Plusieurs maisons ont été détruites.|複数の家が焼けた。
Plusieurs maisons(複数の家)という主語に対して、ont été détruites(壊された)という受動態の構文が使われています。ont été は être の複合過去形で、détruites は détruire(壊す) の過去分詞。主語が女性名詞・複数なので -es が付いています。
Heureusement, personne n’a été blessé.|幸いけが人はいなかった。
Heureusement は副詞で「幸いにも」を意味し、文頭に置いて安心感を表します。personne n’a été blessé は否定の特殊構文で、「誰もけがをしていない」という意味。personne は「誰も〜ない」の主語になり、ne との組み合わせで否定になります。blessé は「けがをした」の過去分詞です。
文法のポイント解説
疑問文の Tu as entendu les dernières nouvelles ?
この表現は、日常会話の導入としてとてもよく使われる表現です。
友人や同僚と話すときに「最近、ニュース見た?」「あの話、聞いた?」というような感覚で自然に使えます。
Tu as entendu は動詞entendre(聞く) の複合過去。主語 tu(君)に対して助動詞 avoir の現在形 as、過去分詞は entendu を使います。
les dernières nouvelles は直訳すると「最新の知らせ」「最近のニュース」。この場合の nouvelles は常に複数形で使われ、「ニュース(情報)」という意味になります。
出来事を尋ねる再帰動詞構文|Qu’est-ce qui s’est passé ?
この表現は、「何が起こったの?」と出来事の内容を尋ねるときの定番フレーズです。
Qu’est-ce qui… は「何が〜」という疑問構文で、主語が不特定の“何か”であるときに使います。
動詞は se passer(起こる) の複合過去形。再帰代名詞 se(三人称単数) + 助動詞 être の現在形 est + 過去分詞 passéという構造です。
主語が不特定なときも再帰構文になる点に注意しましょう。
過去の出来事を伝える便利な構文|Il y a eu ~
Il y a eu は、「〜があった」という出来事を客観的に述べるときに非常に便利な構文です。
基本形 Il y a(〜がある、〜がいる)を、複合過去形にしたのが Il y a eu です。
「Il」は非人称主語、「y a eu」は avoir の複合過去 a eu に、y(そこに) を挟んだ形となります。
受動態の構文|〜 ont été détruites.
この文は、「いくつかの家が壊された」という意味で、受動態の形になっています。
フランス語の受動態は être + 過去分詞 で作られ、主語の性・数に応じて過去分詞の語尾が変化します。
ont été は être の複合過去形。détruites は動詞 détruire(壊す) の過去分詞です。
maison は女性名詞、さらに複数なので -s がつき détruites という形になります。
否定の特殊構文|Personne n’a été blessé
「personne … ne + 動詞」は「誰も〜ない」を意味する否定構文です。
Personne n’a été blessé. (誰もけがをしていない)のように、主語の位置に「personne ne(誰も〜ない)」が置かれるのが特徴です。
また、blessé は「けがをした」の意味の過去分詞で、ここでは n’a été blessé(けがをした人はいなかった)という表現になっています。
まとめ
- Tu as entendu les dernières nouvelles ?:「最近のニュース知ってる?」という会話のきっかけ表現。
- Qu’est-ce qui s’est passé ?:「何があったの?」と出来事を自然に尋ねる再帰構文。
- Il y a eu 〜:「〜があった」という出来事を述べる複合過去形。
- ont été détruites:受動態の表現。「〜が壊された」のようにニュースで頻出。
- Personne n’a été blessé.:否定の再帰構文。「誰も〜なかった」の定型句。